2023年2月、アルペンスキーの世界選手権がフランスのクーシュベルでおこなわれました。
2年に一度開催されるこの大会は世界のトップレーサーが集う最高峰の大会です。
日本からは小山陽平選手、加藤聖五選手、安藤麻選手の3名が出場しました。
今回は3選手の活躍と世界のトップレーサーの凄みを紹介します。

こんにちは!!スキーブロガーのnaoberです。
わたしはスキー経験わずか2年足らずで研修生を経てスキーのコーチになりいろいろなスキー場でレクチャーをしていました。
コーチをするかたわら、トップレベルの競技スキーに興味をもち、試合を録画して何度も見返して自分の滑りに活かしてきました。
スキーをはじめてすぐにコーチになれたのは競技スキーの試合をたくさん見て研究したからだと思います。
自分のレベルアップのために20年以上にわたり、世界のトップスキーヤーの滑りを見続けてきました。
こんな私が解説していきます。
スキー技術のレベルアップは上手い人のまねをするところから始まります。
スキーのレベルアップを目指す人は世界最高峰の滑りを見ないのはとてももったいないことです。
この記事を読むと日本選手の活躍や世界のトップレーサーの滑りや凄さがわかります。
競技スキーに興味がある人、世界のトップレーサーの滑りをまねしてレベルアップしたい人は是非ごらんください。
日本人選手の活躍について

2023アルペン世界選手権での日本人選手の成績を紹介します。
それぞれ自分の得意な種目で結果を残しました。
小山陽平選手
小山陽平選手はスラロームに出場しました。
スラロームやジャイアントスラロームはアルペンスキーの中で技術系といわれ、特にスラロームは最も技術力が高いレーサーが戦う種目です。
1本目はふり幅の少ないスピード系のセッティングで、2本目はふり幅の多いテクニカル系のセッティングでした。
1本目と2本目で難易度がかなり差があり難しいレースで他の選手も苦労している中、コースアウトしないで滑り切ったのはさすがでした。
惜しくも1本目30位以内に入ることができませんでしたが、2本そろえて37位に入ることができたのです。
ターンの切り返しのうまさが光る小山陽平選手ですが、そこに変化するポールへのつなぎのうまさが加わればワールドカップスキーでもトップシードに入れるのではないでしょうか。
残念ながら世界選手権の滑りはyoutubeになかったのでその他の動画でチェックしてください。
加藤聖五選手
加藤聖五選手はジャイアントスラロームとスラロームに出場しました。
スラロームは惜しくも途中棄権でしたが、ジャイアントスラロームでは1本目で30位以内に食い込み、2本目にとても良い条件で滑ることができたのです。
2本目では途中までラップ(前の選手よりはやいこと)をとっていましたが、急斜面で遅れてしまい結果は26位でした。
今までの日本の歴史を振り返るとスラロームで活躍した選手はたくさんいますが、ジャイアントスラロームで活躍した選手はいません。
その要因として日本のスキー場は海外に比べて狭いので世界レベルのジャイアントスラロームが練習できる場所がないことがあげられます。
そんな日本の現状を考えると、加藤聖五選手の活躍は凄いことなのです。
緩斜面の滑りのうまさが光る加藤聖五選手ですが、急斜面の滑りに磨きをかけることができればジャイアントスラロームで世界のトップシードに入るのも夢ではないと思います。
加藤聖五選手の滑りが気になる人はこちらをご覧ください。世界選手権の動画ではなくすいません。
安藤麻選手
安藤麻選手は女子選手でスラロームに出場しました。
前回大会では10位に食い込み、入賞も期待されましたが惜しくも28位という結果でした。
世界選手権では10位という結果を残していますが、ワールドカップでは19シーズンにスラロームで記録した18位が最高の成績です。
ワールドカップでは上位に食い込む経験はまだありませんが、169cmという恵まれた体格を生かして上位に食い込んでほしいですね。
安藤麻選手の滑りはこちらをどうぞ
世界のトップレーサーの凄みについて

2023アルペンスキー世界選手権で優勝した選手達の動画をみてください。
トップレーサーの動画をみてイメージを膨らませることで自分のスキー技術のレベルアップにつながります。
気になる選手は何回も繰り返してみるようにしましょう。
2023アルペンスキー世界選手権 男子スラロームハイライト
2023アルペンスキー世界選手権 男子ジャイアントスラロームでハイライト
2023アルペンスキー世界選手権 女子スラロームハイライト
3つの試合の中から私が一番印象的だった試合を紹介します。
<2023アルペンスキー世界選手権 男子スラローム>
・スタートしてすぐに急斜面と選手がリズムを作りにくいコース
・1本目はポールとポールの間がせまい、スピードがでるセッティング
・2本目はポールとポールの間が広い、高い技術力が必要なセッティング
この3つの条件の中で自分の最高のパフォーマンスを出すのはトップレーサーでも至難の業
その中で優勝したヘンリック・クリストファーセンの2本目の滑りは圧巻
ヘンリック・クリストファーセン選手はワールドカップ通算28勝のスーパースター
ショートターンが上手くなりたい人はまねしてほしい
日本アルペンレーサー界のレジェンド湯浅直樹

最後に昨年引退した湯浅直樹さんについて紹介します。
今回のアルペンスキー世界選手権で解説をしていました。
湯浅直樹とは
長年にわたりスキーのワールドカップで活躍した日本のトップレーサー
2006年トリノオリンピックではスラロームで7位入賞
2012年アルペンワールドカップスキーイタリア・マドンナディカンピリオで3位表彰台
ワールドカップスキーで表彰台に上った日本人選手は希少
湯浅直樹さんの世界選手権の解説について
世界選手権ではいろいろな人がスキーの解説をしていますが、最近まで活躍していた湯浅直樹さんがやっていたのはとてもフレッシュでした。
自分とともに戦った選手を紹介しながら、自分とのエピソードも交えてとても楽しい解説でした。
中でも一番面白かったのが自分のことを「気持ちが先走る代表格」と表現したところです。
確かに湯浅直樹さんは現役時代気持ちの強さを前面にでているあつい選手でした。
気持ちが強さが共感を呼びファンがたくさんいたのです。
しかし、気持ちが強すぎて空回りして失敗する試合もありました。
後にも先にもワールドカップスキーでの表彰台は1回だけでしたがとても記憶に残る試合でした。
私自身リアルタイムであつい気持ちで応援していたのは記憶の新しいところです。
まだ、見たことがない人は一度は見てほしいです。
今後はユーモアがあって、あつい解説でアルペンファンを引き続き楽しませてほしいですね。
2023FISアルペンスキー世界選手権 日本人選手の活躍は? まとめ
<2023アルペンスキー世界選手権 日本人選手の成績>
小山陽平選手はスラロームで37位
加藤聖五選手はジャイアントスラロームで26位
安藤麻選手はスラロームで28位
自分の得意種目で結果を残した
世界のトップレーサーの凄みは今回の試合の動画をみるとわかる
特にクリストファーセン選手のスラローム2本目は圧巻
日本アルペン界のレジェンド湯浅直樹さんには自分の滑り同様に、気持ちのはいったあつい解説をしてほしい

世代交代が叫ばれる日本のアルペンスキー界ですが、楽しみな選手がでてきています。
今後の活躍を期待して今後もワールドカップスキーをチェックしてほしいです。
ワールドカップスキーで自分のお気に入りの選手の滑りを何回もみて自分の滑りをレベルアップさせましょう。
コメント